カメノテの塩茹で
亀の手とちゃうのよ
鮮魚店で珍しい食材を見たときに「美味しいですか?」と聞くのは愚問である。なぜなら、彼らは例外なく「美味しいッスよ!」と答えるからだ。新鮮な海産物は確かに美味しい。ただ、味覚の個人差はある。
「どんな味ですか?何に似てますか?」と聞くと「貝みたいな感じですね。ホヤとか…」のように具体的な答えがもらえる。ホヤも食べたことがない。でもまぁよく聞く名前ので大丈夫だろうと判断して、一番小さい塊をもらった。
グラム180円のところ、160円分だったので、見た目に反して少なめだ。しかし、ご覧のとおり可食部は少ない。
調理方法は至ってシンプルで、身を適当にバラしてよく洗い、塩茹でにするだけ。気分で少しお酒も入れてみた。この時、綺麗に灰汁もとっておくと、美味しい出汁が取れるのだが、うっかり塩を入れすぎたので諦めた…
海水みたいになった出汁は捨てると、こんな具合
皮を剥くのが地味に面倒くさく、ひとり暮らしの晩ごはんには適さないことがわかった。「ご飯、味噌汁、毛蟹」くらい手間がかかる。
ただ、味はホタテの貝柱のように滋味があり美味しかったので、機会があれば今度はワイン蒸しにしてみたい。ちなみに当時の恋人に「食べに来ないか?」と写真を送ったら無視された。これが別れのきっかけになったのではないと信じたい。ベッカムも好物らしいし。
🐭
ご覧いただきありがとうございました!